『大阪社会労働運動史』9巻 全目次

第1章 大阪の産業と職場
第1節 産業構造の変化
第2節 グローバル化
1.機械工業のグローバル化
1 日系企業のグローバル活動と生産拠点の海外シフト
2 日系企業の海外生産活動−事業規模と自立的生産活動
3 日本国内および大阪における機械工業の動向
2.中国の影響で進む繊維産業の空洞化
1 90年代の日本の繊維産業
2 大阪繊維産業の動向
3 日中繊維産業の補完体制の構築
第3節 情報通信技術の発展
1.一般機械工業を中心とした業務のIT化
1 機械製造業の全国的動向と大阪の特徴
2 一般機械製造企業におけるIT活用
 (1)大企業の事例−ダイキン工業 (2)中小企業の事例−株式会社オーテック
2.IT化と電機産業の変化
1 産業規模の全国的な縮小
2 貿易構造と国内生産品目構成の変化
3 過剰設備と過剰人員の清算
4 松下電器の経営危機とリストラ
3.NTT西日本の構造改革
1 通信技術の変化
2 1999年のNTT再構成
3 電気通信事業規制の変化
4 新たな人事・賃金制度の導入
5 更なる構造改革
第4節 サービス部門の変化
1.医療福祉部門
はじめに
1 医療費抑制計画と医療法改正
2 大阪における特徴的な医療・福祉サービス機関の変遷
2.1990年代の教育
1 産業としての教育
2 教育改革
3 財政悪化
4 在学生徒数の推移・90年代は激減
5 本務教員、兼務教員
6 教員年齢構成が高年齢化
7 教師の多忙化
8 選択定年制
9 結語に代えて
3.90年代大阪の一般飲食店と小売業−チェーン店を中心に
1 はじめに
2 一般飲食店のチェーン
3 小売店のチェーン
4 外食チェーン店という職場
5 業績の評価−ある外食チェーンの場合
4.金融再編のもとでの大阪の地域金融−職場、地域社会、労働者のキャリアの視点から
1 問題の所在
2 1990年代以降の金融再編
3 大阪における金融再編
4 金融再編下の職場と労働−大阪信用金庫の事例から
 (1)大阪信用金庫の概要 (2)金融再編と組織・職場 (3)地域社会との関係 (4)金融再編と労働者のキャリア 
5 まとめ
第5節 規制緩和、行政改革
1.運輸業−規制緩和と輸送需要減少への対応
1 規制緩和
2 都市鉄道事業
3 乗合バス事業
4 貸切バス事業
5 タクシー事業
6 運輸業の労働組合運動
7 労働条件の変化
2.電力・ガス産業の競争
1 需要と原燃料の変化
2 規制緩和と新規参入
3 人員削減
3.行政改革−大阪市における「市政改革」を事例として
1 自治体行政を取り巻く状況
2 大阪市財政状況の悪化
3 大阪市「職員厚遇」問題と労使交渉
4 「市政改革」担当組織の変遷とその性格の変化
5 労使関係のさらなる悪化
6 「市政改革マニフェスト(市政改革本部案)」の策定
7 関市長の任期途中での辞任と再出馬
8 「トップダウン」による改革の断行
9 「市政改革」に対する市民団体のうごき
10 自治体労働組合による新たな取り組み
11 関市政下での「市政改革」に内在する問題
おわりに
第2章 90年代以降の労働問題
第1節 総論 90年代以降の労働問題
1.全般的状況
2.雇用関係の状況
3.個別課題
第2節 雇用関係の諸相
1.深刻化する失業と雇用動向
1 深刻化する失業
2 賃金・雇用者数の推移
3 府内総支出の推移
4 産業・規模別従業員数の増減
5 「国政調査」による失業分析
6 労働者の流出入
7 まとめ
2.正社員の長時間過密労働と時短促進の取り組み
はじめに−長時間労働の問題化と「時短」政策
1 年間労働時間の推移と産業別の特徴
 (1)1990年代の年間労働時間の推移 (2)大阪における産業別労働時間の推移
2 労働組合はどのように取り組んだのか
 (1)連合の中期時短目標 (2)連合大阪の働きかけ (3)製造業における取り組みの事例 (4)運輸・通信業における取り組みの事例 (5)小売業における取り組みの事例 (6)金融・保険業における取り組みの事例
3 過労死問題に取り組む社会運動の進展
 (1)過労死認定の枠組みが大きく変化した90年代 (2)過労死・過労自殺から見えてくる働き方の変化
4 まとめにかえて−2000年代の課題
3.希望退職・成果主義化と労働組合
1 ホワイトカラー化と安定雇用の動揺・希望退職の一般化
2 「成果主義」に対する組合・労働者の反応
3 事例−武田薬品工業を中心に
 (1)企業業績・従業員などの推移 (2)事業再構築と合理化施策 (3)成果主義化の経過 (4)組合の対応
4.小売業における雇用形態の多様化
1 はじめに
2 統計資料や報道からみる小売業の変化
3 “成長期”の人事制度
4 “生き残りをかけた時代”の処遇制度
5.労働者派遣事業の展開−資本系派遣会社の事例を中心に
1 労働者派遣事業の実態
2 労働者派遣法制定までの経緯
3 労働者派遣事業の展開
4 派遣会社の事業展開と人材管理−在阪資本系派遣会社の事例分析
 (1)金融・保険関連企業の事例 (2)インフラ関連企業の事例 (3)製造関連企業の事例1 (4)製造関連企業の事例2
おわりに
第3節 労働組合運動の概観
1.連合大阪(日本労働組合総連合会大阪府連合会)
1 連合大阪の船出
 (1)統一ローカルセンターの結成 (2)代表機能の社会的構築
2 組織基盤の形成
 (1)地域協・地区協の確立 (2)連合大阪高齢・退職者の会 (3)アジア軸足の国際連帯 (4)大阪らしい組織基盤
3 80万連合大阪へ
 (1)労働なんでも相談 (2)たゆまぬ組織化活動
4 男女平等参画社会
 (1)女性の参画促進 (2)育児休業から雇用平等法
5 賃金闘争
 (1)春季総合生活改善闘争 (2)最低賃金改定
6 政策制度闘争
 (1)政策制度要求と運動化 (2)年間実働1800時間 (3)六万人の雇用創出 (4)日雇労働者・野宿労働者 (5)障害者雇用支援ネット (6)明るい高齢社会づくり (7)税制改革 (8)年金・医療
7 環境・平和・人権
 (1)自然と人間の共生 (2)沖縄の祈りと核兵器廃絶 (3)「日ロ友好の日」めざして (4)世界人権宣言の普遍化
8 相互扶助と社会貢献
 (1)扶け合いと労働事業団体 (2)ボランティア活動
2.大阪労連(全大阪労働組合総連合)
1 「管理春闘」の打破を目指して
2 組織拡大への取り組み
3 大企業との裁判闘争
4 官公労労働者の闘い
5 「教育改革プログラム」に抗して
6 民間中小・零細企業における労働争議
3.大阪全労協(全国労働組合連絡協議会大阪府協議会)
1 「闘う労働運動」の構築をめざして
2 全労協傘下の労働組合の活動
4.政治活動と選挙運動
1 中央政界の集合離散
2 大阪における動き−社・民から民主党主導へ
3 大阪における国政選挙の動向
4 1991年統一自治体選挙
5 1995年統一自治体選挙
6 1999年統一自治体選挙
7 2000年大阪府知事選挙
8 大阪市長選挙の動向
9 自治体首長戦と各議員選挙
第4節 労働運動の新展開
1.労働組合の男女雇用平等政策と運動−ポスト均等法の取り組み
1 女性労働をめぐる法と組織
2 組織体制の変化
3 女性政策から男女共生政策へ
4 多様な男女平等政策
5 大阪労連の事例
むすび
2.90年代以降の大阪におけるコミュニティ・ユニオン運動
1 「格差社会」を生み出したのは
2 コミュニティ・ユニオンの「新しい労働運動」とは
3 90年代、コミュニティ・ユニオン運動が社会に受け入れられる背景
 (1)データでみる労働相談の増加傾向 (2)寄せられた「労働相談」の解決に向けての努力
4 労働相談・救済・争議等コミュニティ・ユニオン運動
5 研究会「職場の人権」の発足と活動
6 大阪のコミュニティ・ユニオン、その特徴と問題点
7 時代の要請に応えうるユニオン運動を
3.大阪市における公務員の労使関係
1 地方行政改革への大阪市の対応
2 90年代労使関係の諸相
3 現業労働者の思想と営為
4 90年代労使関係の構造と転換
5 憂鬱なエピソード
4.雇用の女性化と新しい労働運動の動向
はじめに
1 90年代後半以降の雇用の女性化、非正規化−全国的傾向と大阪の動向
2 90年代の政策動向と女性労働
3 労働運動の新しい展開−女性が主体となった運動
4 草の根の女性たちによる新しい労働運動
第3章 新しい社会運動
第1節 社会運動の連続性と新段階
1.ジェンダーをめぐる当事者運動
2.家族、学校、地域をめぐるネットワーク
3.環境・地域・消費
4.生活保障・人権問題・国際活動
第2節 女性と権利
1.住友メーカー三社の男女賃金差別訴訟−大企業の中の女性社員のたたかい
はじめに
1 提訴前史
2 労働組合の姿勢
3 提訴までの迷いと決意
4 男女差別の構造
5 格差の立証−文書提出命令の活用
6 住友電工訴訟一審敗訴判決
7 住友金属訴訟での忌避申立
8 住友金属事件での方針転換
9 住友電工事件における高裁勝利和解の実現のその影響
10 住友電工訴訟控訴審における和解勧告前文と和解の内容
11 住友金属「男女差別裁判を勝たせる会」の結成
12 住友金属一審勝利判決
13 住友金属事件控訴審での勝利和解
14 裁判後の原告たち
15 WWNのその後
2.ひとり親家庭のくらしと子育てを支援する社会運動
1 児童扶養手当制度「改定」をめぐる社会運動
(1)児童扶養手当制度「改定」に反対する第一期取り組み
(2)児童扶養手当制度「改定」に反対する第二期取り組み
(3)大阪府検討会議の提言
(4)児童扶養手当制度「改定」に反対する第三期取り組み
2 医療費助成制度をめぐる取り組み
3 まとめにかえて
3.DV被害者救済・DV防止支援運動
1 ドメスティック・バイオレンス(domestic violence,DV)の現状
2 大阪府における先進的調査実施−1990年代のDV防止法準備期間
3 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律の発展
4 民間DVシェルター
コラム 私にとってのドメスティック・バイオレンス(DV)
5 大阪におけるDV被害者支援・シェルター運営の社会運動
4.男女平等に関わる教育運動
1 戦後教育は男女平等を実現したか
2 第二波フェミニズムと教育運動−全国そして大阪
(1) 家庭科男女共修運動
(2)学校文化の性差別の洗い出し−男女混合名簿運動など (3)男女平等のための教育内容創造 (4)性暴力・性的虐待から子どもを守るための人権尊重とエンパワメントの運動
3 大阪における教職員の組織的運動−日本教職員組合の運動を中心に
(1)1970年代から80年代、日教組における女子教育もんだいのとりくみ
(2)1980年代の大阪の状況
(3)1989年日教組再建後の大阪における運動の展開
4 21正規のバッシングと新しい課題
第3節 家族、学校、地域
1.子育てをめぐる運動
1 子育てを取り巻く環境と子育て運動
2 市民による子育て運動
(1)サークルをつなぐネットワークの形成
(2)同和保育
3 非営利団体による支援
 (1)90年代の特徴 (2)90年代に設立された代表的な大阪の非営利団体
4 行政の動きと市民運動
 (1)大阪府による少子化対策 (2)行政改革と後退する児童福祉、それに対する市民運動
5 まとめ
2.高齢者介護政策の転換と社会運動
1 はじめに
2 大阪の介護をめぐる諸政策
3 大阪における介護関連の社会運動
(1)介護の社会化を進める一万人市民委員会
(2)高齢社会をよくする女性の会/大阪の取り組み
(3)介護保険市民オンブズマン機構・大阪(O−ネット)の設立
(4)NALC(ニッポン・アクティブライフ・クラブ)の設立と活動
4 1990年代の介護諸政策と社会運動−むすびにかえて
3.ニート・フリーターと進路保障問題
1 1990年代における「ニート・フリーター問題」の把握
2 学校統計上の「ニート・フリーター」
3 90年代における「若者問題」の諸相と「ニート・フリーター問題」
4 「学力保障」・「進路保障」の取り組み
5 2000年代の「運動」に向けて−まとめにかえて
4.不登校・ひきこもりをめぐる動向
1 不登校・ひきこもりをめぐる時代背景
2 日本における不登校理解の軌跡
3 大阪における不登校の現状
 (1)第一期:学校への適応促進(1990〜2001年) (2)第二期:社会的介入の模索(2002〜2004年) (3)第三期:社会的介入の強化(2005年〜)
5.90年代の新しい環境運動−地球環境問題とNGO活動の台頭
1 はじめに
2 1990年代以前の変動局面
3 1990年代以後の変動局面
4 1990年代における大阪の環境の構造変化
5 90年代の環境運動の組織形態と活動内容
6 反公害から地域の再生へ
7 水環境守る運動の継続性
8 地球環境保全運動の登場
9 ゴミ問題に取り組む運動
10 90年代の自然保護運動
11 終わりに
6.地域に根差したまちづくりの芽生えと広がり
はじめに
1 まちづくりの概念の広がり
2 地域に根差したまちづくりに関わる諸制度の動き
3 大阪府内に見られるまちづくりの特性
4 地域商業からまちづくりへの展開(天神橋筋商店街界隈のまちづくりから)
5 地域に根差した関係性が再生を支える(堀江界隈のまちづくりから)
6 住民の交流を育むイベント起こし(帝塚山界隈のまちづくりから)
7 まちの誇りを守るための学びと遊び(平野郷のまちづくりから)
8 町並み保存から広がる動き(富田林寺内町のまちづくりから)
9 初動期のまちづくり支援と課題(豊中市のまちづくり支援から)
10 地域ガバナンスへのアプローチ(岸和田市のコミュニティ政策から)
11 小括
7.消費者問題と薬害訴訟−MMRワクチン薬害訴訟をめぐる社会運動、薬害と消費者問題
1 医薬品の消費と安全性
2 公衆衛生政策と医薬品消費
3 MMR集団接種被害
4 賠償責任訴訟
5 集団予防接種における商品の論理
第4節 最低生活
1 はじめに
2 地域別最低賃金
3 産業別最低賃金
4 審議会方式とメンバー
5 むすび
2.生活保護
1 保護率の動きと単身高齢世帯の増加
2 「施設等の世帯 その他」の人員数
3 不定住者減少の背景
4 法外援護の抑制
5 医療費の助成とその周辺
第5節 平和・人権・連帯
1.反核平和運動
1 平和・反核運動
2 大阪の平和運動・脱原発、ヒバクシャ援護
 (1)90年代を迎えて (2)新しい運動の誕生 (3)役割終える原関連
2.部落解放運動
1 1990年代の部落解放運動
2 法期限後に向けての解放運動の展開
3 狭山再審闘争と差別糾弾闘争の展開
4 第三期の解放運動のさらなる進展
3.在日・滞日外国人をめぐる人権運動
1 テーマの概観
2 入管法をめぐって
3 外登法をめぐって
4 外国人労働者との連帯
5 研修・実習生問題
6 震災とNGO
7 日韓・日朝連帯
8 北朝鮮をめぐって
4.国際交流、連帯
1 概観
2 主要項目
3 進出企業
4 労働組合の草の根ネットワーク
5 NAW(アジア労働者情報交流センター・関西)
6 APWSL
7 ODA改革に向けて
8 債務帳消し
9 APECに対抗して(AMネット)
10 MAI(多国間投資協定)反対運動
11 WTOへの批判キャンペーン
12 国際協力NGO等

玉井金五、宇仁宏幸、高松亨、服部良子、久本憲夫企画
B5版、733, 21頁、索引あり 18000円(+税)
ISBN:978-4-641-29915-3 発売:有斐閣
大阪社会運動協会編集発行